句集「せつえい」

   森山文切 「せつえい」 f:id:y542067:20200419114242j:plain

森山文切さんが、句集「せつえい」を発刊された。2014年突如として川柳を初めて、独自の道を歩んでいると、父である森盛桜さんが跋文に記している。序文を真島久美子さん・解説を樋口由紀子さんが記している。
2014年から2019年の6年間の発表句をWebとWeb以外(柳誌・新聞・ラジオなど)発表句に分けて収録してあるとの作者の言葉です。

6年前になるのかと、文切さん初めての出会いを思い出す。第一印象は物怖じしない頭の回転の速い好青年。全国各地を精力的に飛び回り、ネットを広く使っての川柳には感心している。作品も独創性豊かなものが多くて好きである。

Web から
 ・しらたきの役を拝命した四月
 ・美濃和紙ブラキオサウルスの産毛
 ・アミダラの手に第二種病原体
 ・自販機にノスタルジアが置いてある
 ・はんぺんかたまごかすじか退職か
 ・シンデレラ城で配水管工事
 ・行きずりの女とカステラの話
 ・大人には見えない橋の向こう側
 ・クレオパトラの脇汗を拭いた布
 ・松ぼっくりオーバーワークだったのだ

Web 以外
 ・不惑前後のペ-ジだけ焦げている
 ・うなずいた人から順に消えていく
 ・古池に正統派だけ浮いている
 ・鮮魚コーナーで死に様を比べる
 ・ツナ缶の中は幾何学的模様
 ・本性がカーブミラーに映り込む
 ・武士だったころの名残がある秋刀魚
 ・壁に投げ付けた粘着質の耳
 ・ランドセルから解き放たれたラの
 ・マカロンを食わねばならぬほど荒れる
 ・へらへらと私は不特定多数